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黒猫のポー

すいません。
お店のこととはほとんど関係なく
私的な散文かつ
いまだかつてない長文になりますが、
もし、お付き合い頂ければ幸いです。


ポーちゃん…


ポーちゃんは救いの猫であり、
私の恩人(猫)である。


「黒猫って海外では邪悪な存在だけど、
日本では逆で、黒ければ黒いほど縁起物として
昔から大事にされてたから、
賢くて人懐こい子が多いらしいですよー。
黒猫も良いよなぁって思うんですよねぇ…」


なんて、テレビで観た話を
まつげパーマをされながら、
猫好きの知り合いがしているお店で
世間話をした私の軽いひとことがきっかけで、


あれよあれよと言う間に
我が家の、というか私の元に、
初めての猫として、やって来てくれた。


そして出会った瞬間から、
私は彼の虜となった。
噂通りの、まるで犬のように賢くて、
(とかいうと、猫に失礼だけど)
とても人懐こい、美しい黒猫だった。


それまでは犬しか飼ったことがなく、
最後の犬を看取った時の事は
今でも鮮明に憶えている。
とても辛い闘病の末、
安楽死させたということもあって、
もう犬は飼わない、と、心に決めてから
何年も経った後のことだった。


しかも、大人になって改善はしていたが、
何を隠そう、猫アレルギー持ちでもあった。
それでも、迎え入れると決心した時は、
たとえ悪化したとしても構わない。
絶対に最後まで付き合うんだ、という
堅い誓いを自分に立てた。
しかし、不思議なことに悪化するどころか、
ポーちゃんとの出会いによって
アレルギーは少しずつ好転し、
気が付けば、すっかり克服していた。


告白すると、
私は当時、今振り返っても
吐きそうになるくらいの
孤独の中にいたと思う。


そこに救世主の如く、
(この表現は陳腐だが…)
現れたのがポーちゃんだった。


寂しいから飼った。
と、言われても全く否定はしない。
その通りだからだ。


けれど、そんな言葉では表し尽くせないくらいの
「命」という名のギフトを貰った。


生きる寂しさは決して無くなりはしない。


けれど、生きる為に生きる、という彼の姿は
とてもシンプルかつ明快で気高く、
私の目の前で圧倒的な答えを持って存在した。


私がその彼を、
唯一生かせる者として生きることで
生きる孤独を受け入れよ、と、
言われてるような気がしたと同時に、
おかしな言い方かもしれないが、
諦めという希望の光が差し込んだのだ。


その頃は、このまま2人で生きて行こうか~と、
よく話しかけたものだった。
話しかければ「ニャー」と、
見かけによらず高く可愛い声で、
尻尾を振りながら、必ず返事をしてくれた。
それに、本当にそう思い始めていた。


ある日、深夜に帰ってきて、
おもちゃで遊んでいたら、
すてーん!と転んで頭を床に打ったのだが、
このまま死んだら、孤独死かぁ、
誰が発見してくれるかなぁ
ポーちゃんに食べられちゃうかなぁ
猫じゃらし掴んだまま、死ぬとかアリかなぁ
とか色々よぎったが、
それも別に構わないような気がして、
気が付いたら可笑しくてひとりで笑っていた。


どうせみんな独りで死んでいくんだ。


どこかでよく聞いたこの擦り切れた言葉が、
初めてすんなり
心地よく優しく、私の体の中へ
吸収されていくのを感じた。


孤独は怖れるよりも、
仲良くしていった方が、断然に良いのだ。


そんな風に感じるようになったのは、
明らかにポーちゃんの存在のおかげだった。
私の人生に幾つか転機があるとしたら、
間違いなく、ポーちゃん前、ポーちゃん後という
注釈が入るだろう。


実際、その自分の中で起こった変化によって、
人との関わり合い方や、
周りの環境も驚くほど、どんどん変わっていった。
自分の呼吸が楽になればなるほど、
こんなにも取り巻く世界が変わるのか!と
身を以て実感し、ポーちゃんへ心から感謝した。


世に蔓延っている、
ひとりでペットを飼ったら終わり、
という文句が、いかに浅はかな価値観か、と、
自信を持って反論できる根拠が、私にはあった。
実際、色んな人にそう熱弁していた。


だから、誰に何と言われようと、
私にとって彼は特別な存在なのだ。
ポーちゃんなくして、今の私は在り得ない。


ただひとつ、分かっていなかったのは、
生まれた時から、
ポーちゃんの命のカウントダウンは
もう既に始まっていたということ。


初めに腎不全が発覚したときは、
正に、青天の霹靂だった。


分かった日から、毎日毎日泣いて
ポーちゃんに謝りながら、
必死で病気のことを勉強して、
どうにか、少しでもこの山を越えられたら、
少しでも改善できることがあったら、と、
祈るようにしてあらゆることを試し、
看病に徹した。


そんな中、普通の腎不全とは
どこか違うんじゃないか?と感じ始めたのは
病気が発覚して1ヶ月近く経っていた頃、
腎臓の肥大に気付いたことがきっかけだった。


結果、その嫌な予感は的中し、
ポーちゃんは遺伝性の多発性嚢胞腎という病気で
その遺伝子を受け継いでしまった子たちは、
遅かれ早かれ、腎不全発症は100%不可避で、
平均寿命7年とも言われている、
とても哀しい宿命を背負っていたことを知った。


もう本当に長くない…
多分思ってる以上に。


ポーちゃんの数値、
これまで一緒に過ごした8年と数ヶ月
症状が露見してからの
衰えるスピード、
全てを振り返って、そう感じた。


そこからは舵を取り直し、
ポーちゃんにとって、苦痛や負担になることは
出来るだけ止めよう、と、腹を括った。


最低限の対症療法をし、
食べたいものを食べさせてやり、
(それでも今は殆ど食べられない)
いつでも彼の要望に応えられるよう、
サポートし、出来る限り穏やかに、
離れず、側で一緒に過ごし、
通院は極力控え、在宅での終末ケアを
自分で行っていくことに決めた。


そういう意味でもコロナ禍は、
本当に不幸中の幸いだった。
まるでこの時期を選んだかのようにと、
思えてほかならない。
そして自営業であることを、
これほど有り難いと思ったこともない。


コロナも落ち着いた?のに、
店を閉めていることに対して、
周りからどう思われたとしても、
一切気にしてもいない。


そのくらいの図太さは、
この10年で培ってきた。


いや、それさえもまた
生きる上で本当に大切で必要なものなんか、
そんなに一杯無いでしょ?
と、気付かせてくれた
彼の存在があったからだ。


今、私の目の前にいるポーちゃんは
二ヶ月前まで元気に走り回っていたのが
まるで嘘だったかのように、
うずくまって痩せ衰え、
そんな面影は何処にもない。
あんな日はもう二度と帰っては来ない。


初めは、彼を失うことを
なかなか受け入れられず
恐怖と哀しみと懺悔の気持ちで一杯になった。


しかし、彼との看病生活は
彼の気高さや賢さ、優しさ、ズルさ
頑固さ、弱さ、強さ、、、
あらゆるもので満ち溢れ、
まだ見ぬ彼を知り、
学ぶことだらけだった。
もちろん、困ることも大変なことも
沢山あるが、全く苦ではない。


そして改めて、今この瞬間まで、
私がこれまで彼にもらったものを
ひとつひとつ思い返し、感謝をし、
時には謝罪をしながら、
私に残ったものは、ただひたすらに
あったかいものだけだった。


ポーちゃんの命は、
ずっと私の命を励まし、
助け続けて来た。


今こそ、もらった恩を
ちゃんと返さなければいけない。
ちゃんと見送らなければならない。
そう思っている。


その為にはまず、私がしっかりして、
彼と、この現実を真正面から
受け止めなければならないし、
彼を失った後も、彼から貰ったものを
大事にして、生きていかなければならない。
孤独を怖れる自分に戻っては意味がないのだ。


そう考えると自責と懺悔の気持ちは次第に薄れ、
ただひたすら、最後まで彼を慈しみ、
敬い、愛することを、
一番に大事にしようと思えた。
哀しいけれど、哀しみで溢れそうな時間は
少し色を変えた。


もちろんそれでも哀しいし、辛い。
彼を目の前にすると、
時々胸が押し潰されそうになる。
こんなに早く、私を置いて行かないで!
と、叫びたくなる時もある。


ただ、最近はすごく不思議な気持ちの中にいる。
私はこれから遠くない未来に彼を見送るのだが、
彼と接していると
何故か私が彼に見送られているような、
そんな気持ちに包まれている。


孤独をも愛し、
自分らしく、シンプルに、自由に
死ぬまで生きよ。
本当に大事なものは、
自分の手に携えるほどしか、
無いんだよ、と。


出会った頃の、あの感覚である。


再び力を持って私に語りかけ
背中を押してくるのだ。


すごい、生き物ってやっぱりすごいね、
ポーちゃん。


それが私の、
最高で最愛の黒い恩人、
文字通りの福猫、
ポーちゃんである。










臭いヨダレも可愛くて大好きだよ!

| 雑記 | 17:36 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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休業延長について

みなさまこんにちは。
大変ご無沙汰しております。
なかなかお知らせの更新もできなく、
済みませんでした。


休業要請も解かれ、
再始動への機運も高まる中、
コロナに関しては、
私にとって休業要請の有無や、
周囲がどうするかは重要ではなく、
自分自身の考えや感覚に基づいて、
再開の時期は、
元々、慎重に考えていくつもりでした。


しかし、そんな中、
私事で大変申し訳ございませんが、
5月に入ってすぐ、
お店の休業に関する諸々が片付いた途端、
愛猫ポーちゃんに、
まさかの重い腎不全が
発覚してしまいました。
ただただ必死に勉強をして
看病するしか無い毎日です。


治る病気ではありませんが、
とても大事な時期で
少しでも好転し、持ち堪えるか否か、
今この時間に掛かっております。
どちらに転んだとしても
彼の闘病生活を支えて行く為には、
今はタイムスケジュール的に、
長い時間留守にして
動けるような状態ではなく、
しばらくはこのまま
休業させて頂くことに致しました。


たかが猫、と思われるかもしれませんが
私にとっては
とても大事な家族の一員であり、
私の一部の様な存在です。
今はそこに全力を注ぎたいと思います。


再開をお待ちいただいて下さっている
お客さまには、大変申し訳なく
勝手なことを申して済みません。


ただ、タイミングや状況によっては、
前とは違う形態になる可能性もありますが、
少しでもお店を開けて、
みなさまに再会できる時間を
作れたら、と日々考えております。


何かございましたら、
またここでお知らせ致しますので、
たまに覗いて頂けたら幸いです。


どうかどうか、
ご理解いただけますよう、
何卒、よろしくお願い致します。



ほぼ毎日か、2日にいっぺん、
点滴で通う病院からの帰り道、
恐る恐る覗くひと。


| お知らせ | 13:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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休業中につき…

こんにちは。


完全休業して1週間を過ぎましたが
なんだかもっと経ったような気がしてます。

みなさんにお会い出来ないのが
寂しいですが、そこは辛抱…

という訳でして、
テイクアウトも中止したので、
何か私に出来ることは、、、

ということで、

Instagramにて、
おうちで作れる料理のレシピ公開などを
しております。
(分量は殆ど書いてないですがーー😅)





お店の献立より、
家で毎日の献立考える方が大変だよなぁ、と
常日頃思っていましたが、

家で過ごすことが殆どの日々。
そんな中で、お料理で気分が変わったり
少しでもヒントや助けになれば、幸いです。

良かったら覗いてみて下さい!

ROCCA Instagram
https://www.instagram.com/rocca_kobe

| お知らせ | 20:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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大切なお知らせとお詫び

 
先週は初のお弁当テイクアウト、
沢山の方に来ていただき
ありがとうございました!
心より感謝申し上げますm(_ _)m




お弁当は、
キャンバスであり、
世界であり、
そして誰かに宛てる、
手紙の様なものでもあります。


こんなことになってしまって、
気が付けば私は、お弁当を作り、
コロナとお弁当のことばかり、
考えていました。
1ヶ月前は、想像もしていなかった自分。
でも、実のところ
お弁当については、少し楽しんでもいました。


お弁当を作ることは、 
絵を描くことに
とても似ていると
気が付いたせいでも
あるかと思います。


そして、これまで
お世話になったお客さまへ、
テイクアウトとは言え、
危険を冒し、足を伸ばしてくれる方々へ、
感謝をぎゅうぎゅうに込めて、
詰めたい。返したい。


1ヶ月先、いや、1週間先でさえ
どうなってるか判らない。
そんな目まぐるしく変わっていく
世界や自分と対峙するこの時間は、
正直、しんどいものがあります。
きっとみんなそうですね。

しかし、結果はどうあれ、良くも悪くも
きっとかけがいのないものになって、
この先を生きる糧になるだろう、と、
信じるほかない…

そう思ってました。
いや、今もその気持ちには
変わりはないのですが、

この1週間の中でも変化があり、
日本の現状は、どんどん悪くなるばかり…
テイクアウトとは言え
与えるかもしれないという
見えないリスクは常にあり、減りもせず、
更にこれから、気温も上がっていけば、
コロナ以外の問題も出てきてしまいます。
それこそ、店の未来に影響しないか…


その上で、悩みに悩んだ結果、


次のお弁当の中身も考えておりましたが、
今週より、お弁当も一旦ストップし、
完全休業に入ることを決めました。


次のお弁当を
楽しみにしてくれていたお客様には
心よりお詫び申し上げます。
本当に申し訳ございません。


このままでは、先の見えない、
長い長い闘いになると
確信に近い予感がしている中で、
自分が一番大事にしてきた
「場」としてのお店を守ること。
それは自分やお客さまを守ることでもあります。
そこを再開可能にすることを第一の目標とし、
受けられる国や市からの助成は
最大限に利用した上で
安全、且つ最低限にこの「場」を
維持していくことに決めました。


これから先の状況によっては、
再びお弁当をやる可能性も、
大いにあるかもしれません。
ただ、以前のような営業形態で
再開するまでには、かなりの月日が掛かるし、
また、再開できるとも限りません。


10周年を迎えた矢先に
このような決断になってしまい、
本当に心苦しく思いますが、
何卒ご理解いただければ幸いです。


ブログやSNSでは、
何かしら発信していくと思いますので、
時々覗いていただければと思います。


しばらくの間、
お会いすることは難しくなりますが、
みなさまの健康と、
笑い合って再会できる日を、
心より願っております。


それではみなさま、
また会う日まで❗️


ROCCA店主 近堂仁美


| お知らせ | 23:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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夜弁当

こんにちは。


しまった。
肝心のブログアップが一番遅れてしまっていた。


LINEやら、インスタやら、FBやら
アップしていたら、満足して
ブログを忘れておりました。
済みません🙇‍♀️


お弁当、今週の火曜日から始めます。


詳細は、下記の通りになります。


4月14日(火)分よりスタートします!
初めての試みなので、
ご提供方法、日時などは、
お客さまのご希望も踏まえ、日時等、
その都度改善させていただきたいと思います。


詳細・販売方法は下記の通りになります。
◎火曜~土曜の販売
◎前日までのご予約に限ります。
 1名様分より承ります。
◎受け取り時間 17時~20時
 (都合により前後する場合は、お申し出下さい。出来る限り対応させて頂きます)
◎限定15食(なくなり次第終了)
◎1個 1400円(税込)


予約方法

LINE


Instagram
https://www.instagram.com/rocca_kobe

Facebook
https://www.facebook.com/roccakobe/

いずれかのDMメッセージ機能より
受け付けます。


氏名、個数、連絡先(電話番号)、ご来店日時を
ご記入の上、前日までに
上記の方法にてご予約下さい。


ひとりでやっておりますので、
何かとお手数お掛けしてしまいますが、
従来の定食以上に、
ご満足いただけるような
内容にできるよう努めていきたいと
思いますので、どうぞ宜しくお願い致します❗️


また、この様な状況下のため、
急な内容の変更や休止なども
あるかもしれません。


その際はまたお知らせ致しますので、
何卒、ご理解のほど
宜しくお願い致します。

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